林純薬工業株式会社様 導入事例
業務効率化と事業継続性を支える製品情報管理 定期業務1件あたりの作業時間を最大約67%削減
林純薬工業株式会社様
業務内容
分析用試薬、電子工業用薬品、化成品などの製造・販売
利用用途
製品情報管理
分析用試薬、電子工業用薬品、化成品などの製造・販売
利用用途
製品情報管理
多岐にわたる化学薬品を製造・販売する林純薬工業株式会社様。
同社では長年、部署ごとに分散されたExcelで製品情報を管理しており、情報の重複・齟齬・更新漏れといった課題を抱えていました。
その解決策として選ばれたのが、株式会社エルテックスの製品情報管理(PIM)システム「HANABI Data」です。
なぜHANABI Dataだったのか。導入によって業務はどのように変わったのか。そして、データ活用基盤としてどのような未来を見据えているのか。
実際に製品情報マスタ業務を担う試薬化成品部 デジタルマーケティンググループ グループ長の田中奈々様、チーフの山下幸宏様にお話を伺いました。
同社では長年、部署ごとに分散されたExcelで製品情報を管理しており、情報の重複・齟齬・更新漏れといった課題を抱えていました。
その解決策として選ばれたのが、株式会社エルテックスの製品情報管理(PIM)システム「HANABI Data」です。
なぜHANABI Dataだったのか。導入によって業務はどのように変わったのか。そして、データ活用基盤としてどのような未来を見据えているのか。
実際に製品情報マスタ業務を担う試薬化成品部 デジタルマーケティンググループ グループ長の田中奈々様、チーフの山下幸宏様にお話を伺いました。
課題:部署ごとに散在するExcelと、BCP上の不安
―― HANABI Data導入前は、どのような課題を抱えていらっしゃったのでしょうか?
山下様:私たちは分析用試薬、電子工業用薬品、化成品など、多種多様な製品について、それぞれの部署が独自にExcelファイルを作成し、製品情報を管理していました。一見すると整理されているように見えるのですが、実際には、部署ごとにフォーマットも管理ルールも異なり、同じ製品であっても記載内容が異なっている、といったことがしばしば起こっていました。部署が違えば参照しているファイルも異なるため、「どのファイルが最新なのか」「どの数値が正しいのか」を確認するだけで時間がかかってしまいます。結果として、更新作業が二重・三重に発生し、マスタ担当者に負担が集中する、属人的な運用になっていました。
田中様:BCP(事業継続計画)の観点でのリスクも感じていました。製品マスタとなるExcelは社内サーバー上に置かれていましたが、もしサーバーに障害が起きた場合、製品情報が一度に失われてしまう可能性があります。販売活動に直結する情報だけに、「このままExcelだけに頼っていて良いのか」という危機感がありました。
もちろん、基幹システムにも製品に関する情報は登録されています。しかし、そこに登録されているのは、あくまで物流や製造に必要な情報が中心です。マーケティングの現場で使いたい項目まではカバーしきれず、どうしても別途Excelで管理する必要がありました。こうして、基幹システムとExcelという二重構造が生まれ、それがそのまま非効率とリスクにつながっていたのです。
もちろん、基幹システムにも製品に関する情報は登録されています。しかし、そこに登録されているのは、あくまで物流や製造に必要な情報が中心です。マーケティングの現場で使いたい項目まではカバーしきれず、どうしても別途Excelで管理する必要がありました。こうして、基幹システムとExcelという二重構造が生まれ、それがそのまま非効率とリスクにつながっていたのです。
林純薬工業株式会社
試薬化成品部 デジタルマーケティンググループ グループ長 田中奈々様
試薬化成品部 デジタルマーケティンググループ グループ長 田中奈々様
選定理由:無料トライアルで実感した「誰でも使える」感覚と、ユーザー課金が発生しない安心感
林純薬工業株式会社
試薬化成品部 デジタルマーケティンググループ チーフ 山下幸宏様
試薬化成品部 デジタルマーケティンググループ チーフ 山下幸宏様
―― そうした状況のなかで、製品情報管理システムの導入を検討されたのですね。
山下様:はい。まずは複数の製品情報管理(PIM)システムを比較し、実際に触ってみるところから始めました。その中の一つがHANABI Dataです。HANABI Dataには無料トライアルが用意されていたので、デジタルマーケティンググループのメンバー数名で試しに使ってみました。画面構成がとても分かりやすく、必要な項目に迷わずたどり着けました。マニュアルを読み込まなくても直感的に操作できるため、「これなら特定のITに強い人だけでなく、誰でも使えそうだ」という感触を持ちました。この「誰でもすぐに使える」という点は、属人化からの脱却を目指していた私たちにとって非常に大きなポイントでした。
もう一つ、決め手になったのが料金体系です。他のサービスはユーザー数に応じて課金される仕組みでしたが、HANABI Dataの場合、弊社の規模であればユーザーごとの追加料金が発生しません。製品情報は特定の部門だけでなく、営業やマーケティングなど幅広い部署で閲覧・活用していきたいと考えていたため、ユーザーを増やしても料金が変わらないというのは非常に安心感がありました。
実際、現在はデジタルマーケティンググループとマーケティンググループを中心に約25名がHANABI Dataを利用しており、今後さらに利用部門を広げていく構想もあります。
HANABI Dataにはワークフロー機能が備わっていることも魅力的でした。それまで私たちは、製品情報の登録・更新申請はグループウェアのワークフローで行い、その後の実際のマスタ更新はExcelで行う、という二段構えの運用をしていました。HANABI Dataであれば、申請から承認、そしてマスタ反映までを一つのプラットフォーム上で完結できるため、プロセスそのものもシンプルに整理できると考えました。こうした「誰でも使いやすいこと」「ユーザー課金が発生しないこと」「ワークフローとマスタ管理を一体で運用できること」が重なり、最終的にHANABI Dataの導入を決めました。
効果:製品情報の一元管理が実現し、定期業務1件あたりの作業時間を最大約67%削減
―― 導入後、どのような効果を感じていらっしゃいますか?
田中様:一番大きな変化は、長年の課題だった製品マスタの一元管理が実現したことです。以前は部署ごとにExcelファイルが存在し、それぞれが独自に更新されていたため、「どれが最新の情報なのか」を確かめる作業だけで時間がかかっていました。今はHANABI Data上に「会社として正とするマスタ」があり、そこを見れば良いという前提が共有されています。おかげで、最新情報を探し回ることはなくなりましたし、部署間での齟齬や更新漏れも減りました。
属人化も解消できました。これまでは、ファイルの構造や更新手順を把握している特定の人に作業が集中し、その人がいないと更新が進まない、といった状況が少なからずありました。HANABI Dataは画面操作のイメージがつきやすいため、担当者の入れ替わりがあっても業務を引き継ぎやすくなりました。属人性が解消され、組織としての安定した運用に近づいていると感じます。HANABI Dataはクラウド上の複数個所にデータを保存しているので、BCPの面でも安心できます。
山下様:HANABI Dataの導入前と導入後で作業実績時間を比較したところ、導入効果を確認できました。特に毎月発生する定期業務で効果があらわれています。例えば、次のような定期業務です。
・ステータス更新:1件あたりの作業時間が約67%削減
・安全データシート更新:1件あたりの作業時間が約60%削減
・他社製品更新-EC更新:1件あたりの作業時間が約33%削減
また、導入前・導入後の実績比較が難しいのですが、導入後に手応えを感じているのが、取引先への情報提供の業務です。取引先ごとに求められる製品情報のフォーマットや項目は異なりますが、HANABI Dataにきちんとデータが登録されていれば、必要な情報を素早く抽出し、求められた形式で提供しやすくなります。社内から「この取引先のフォーマットに合わせてデータを作成したい」といった依頼が増えており、HANABI Dataが対外的なデータ提供の基盤として機能しています。今後、社内でさらに普及すれば、ますます効率化が期待できます。
属人化も解消できました。これまでは、ファイルの構造や更新手順を把握している特定の人に作業が集中し、その人がいないと更新が進まない、といった状況が少なからずありました。HANABI Dataは画面操作のイメージがつきやすいため、担当者の入れ替わりがあっても業務を引き継ぎやすくなりました。属人性が解消され、組織としての安定した運用に近づいていると感じます。HANABI Dataはクラウド上の複数個所にデータを保存しているので、BCPの面でも安心できます。
山下様:HANABI Dataの導入前と導入後で作業実績時間を比較したところ、導入効果を確認できました。特に毎月発生する定期業務で効果があらわれています。例えば、次のような定期業務です。
・ステータス更新:1件あたりの作業時間が約67%削減
・安全データシート更新:1件あたりの作業時間が約60%削減
・他社製品更新-EC更新:1件あたりの作業時間が約33%削減
また、導入前・導入後の実績比較が難しいのですが、導入後に手応えを感じているのが、取引先への情報提供の業務です。取引先ごとに求められる製品情報のフォーマットや項目は異なりますが、HANABI Dataにきちんとデータが登録されていれば、必要な情報を素早く抽出し、求められた形式で提供しやすくなります。社内から「この取引先のフォーマットに合わせてデータを作成したい」といった依頼が増えており、HANABI Dataが対外的なデータ提供の基盤として機能しています。今後、社内でさらに普及すれば、ますます効率化が期待できます。
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サポート品質:「申し訳ないくらい対応が早い」
―― エルテックスのサポートに対する率直な印象はいかがでしょうか?
田中様:サポート面については、「申し訳ないくらい対応が早い」というのが率直な印象です。問い合わせの対応が非常に早く、心強いです。機能追加を要望した際も、他社様にもメリットがある機能であれば、早期に開発していただけました。単にツールを提供して終わりではなく、「どうすればより良く活用できるか」を一緒に考えてもらっている感覚があります。
展望:基幹システム・ECとの連携と、ユーザー同士が学び合う場への期待
―― 今後、HANABI Dataに期待されることを教えてください。
山下様:今後は、基幹システムやECサイトとの連携をさらに強化していきたいと考えています。私たちは基幹システムと、自社ECサイト「試薬ダイレクト」を運用しており、これらとHANABI Dataをうまく組み合わせることで、より効率的で一貫性のあるデータ活用ができると考えています。例えば、基幹システム側の情報をHANABI Dataに取り込み、そこで営業・マーケティングに必要な属性を付与し、その整備されたデータをECサイトに配信する、といった流れを実現できれば、社内外のデータの流れがスムーズになり、情報の鮮度も保ちやすくなります。HANABI DataはAPI連携に対応しているので、今後そうした「データのハブ」としての役割を期待しています。
機能面では、編集権限のない部署向けに、より見やすさに特化したビューモードがあると嬉しいという声があがっています。化学薬品はどうしても必須項目が多くなり、登録画面は情報量が豊富になりがちです。編集者にとってはそれで良いのですが、閲覧だけを行うユーザーにとっては、必要な情報をコンパクトに確認できる画面があると、より活用が進むのではないかと感じています。また、かつてETLツールの導入も検討していたこともあり、HANABI Data上で簡単な集計や加工ができると、活用の幅がさらに広がると感じています。例えば、特定の条件に当てはまる製品の数をその場で集計したり、簡単な演算を行ったりできると、現場でのちょっとした分析にも役立ちます。
田中様:HANABI Dataを利用している他社の取り組みや工夫を知ることができるワークショップのような場があると良いなと思います。自社だけでは気づきにくい運用の工夫や、業界特有のルールへの対応方法などをユーザー同士で共有できれば、HANABI Dataの価値がさらに高まっていくのではないでしょうか。
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