取り扱い商品点数の多い企業がPIMを導入するメリットとは?Excel管理の限界と解決策

取り扱い商品点数の多い企業がPIMを導入するメリット

ECサイトの成長、販売チャネルの拡大、顧客ニーズの多様化…。ビジネスの発展とともに、取り扱う商品点数が1,000点、10,000点、そしてそれ以上へと増えていくのは、企業にとって喜ばしい証です。しかしその裏側で、現場からこんな悲鳴が聞こえてきてはいないでしょうか。

  • 「商品情報の更新が追い付かない…」
  • 「ECサイトとカタログで情報が違っているとクレームが来た」
  • 「新商品の発売日なのに、情報登録が終わらず販売機会を逃した」
  • 「この情報の最新版は、誰のどのファイルにあるんだ?」

もし、これらの声に心当たりがあるなら、その原因は「商品情報管理」の方法にあるのかもしれません。特に、多くの企業で利用されているExcelやスプレッドシートによる管理は、商品点数が増えるほど限界を露呈します。本コラムでは、取り扱い商品点数の多い企業が直面するExcel管理の課題を整理し、その解決策となるPIM(Product Information Management:商品情報管理)システムを導入する具体的なメリットを、実名の導入事例・実数値とともに解説します。クラウド型PIM「HANABI Data」を開発・提供する株式会社エルテックスが、お客様の現場で実際に伺う課題をふまえてご紹介します。

PIM(商品情報管理システム)とは?


PIM(Product Information Management:商品情報管理)とは、商品名・価格・スペック・説明文・画像といった商品情報を一元管理し、ECサイト・カタログ・店舗・取引先などの各チャネルへ最適な形式で提供するためのシステムです。

基幹システム(ERP)が在庫や受発注といった「取引のためのデータ」を扱うのに対し、PIMはマーケティングや販売活動に使う「商品を売るための情報」を扱う点が特徴です。画像・動画・PDFなどを管理するメディア管理(DAM)機能を備えた製品も多く、数千〜数百万SKUの商品マスタを複数部署・複数チャネルで運用する企業の情報基盤として、近年導入が広がっています。

「Excel管理」の限界。なぜ商品点数が増えると破綻するのか?


結論から言えば、Excelは表計算ソフトであり、大量の商品マスタを多人数・複数部署で同時に運用する前提では設計されていないためです。はじめは便利だったExcelでの商品情報管理も、SKU(最小管理単位)が増え、関わる部署や担当者が増えるにつれて、次のような問題を引き起こします。

問題点詳細
属人化とブラックボックス化「このファイルは〇〇さんしか編集できない」「複雑な関数やマクロは作った本人にしか分からない」といった状況に陥り、担当者の異動や退職で業務が停止するリスクがあります。
ヒューマンエラーの頻発手作業でのコピー&ペーストは、入力ミスや転記漏れの温床です。たった一つのスペックの間違いが、顧客からの信頼を損なう原因になりかねません。
バージョン管理の崩壊「商品情報最新版_2025xxxx修正版_最終.xlsx」のようなファイルが乱立し、どれが本当に正しい情報なのか分からなくなります。
リアルタイム性の欠如ある部署が情報を更新しても、それが他部署や各販売チャネルに即座に反映されません。情報の伝達にタイムラグが生じ、古い情報が掲載され続けるリスクがあります。
マーケティング活用への壁画像や動画、PDFなどのリッチコンテンツと商品情報を紐づけて管理することが難しく、魅力的な商品ページの作成や、効果的なマーケティング施策の妨げとなります。
Excelでの商品情報管理の問題点

こうした問題は、決して特殊なケースではありません。当社のお客様の現場でも、PIM導入前には次のような状況が実際に起きていました。

  • アシックスジャパン株式会社様では、約100人が作成する商品データがExcelで各所に散在し、6人の専門チームが手作業で「つなぎ合わせ」を行っていました。
  • 株式会社エムディーエス様では、約100万SKUのデータを得意先ごとにExcelとVBAで変換しており、「A社のデータ作成は◯◯さんしかできない」という属人化が起きていました。
  • 林純薬工業株式会社様では、部署ごとに独自ルール・独自フォーマットのExcelが存在し、同一製品でも記載内容が異なる事態が頻発していました。

一方で、Excelにも対応できる範囲はあります。商品点数が数百点程度で担当者も限られるなら、入力ルールの統一やファイルの一本化、変更履歴シートの運用といった工夫で十分しのげるでしょう。しかし、数千SKUを超え、複数部署・複数チャネル・複数の取引先が関わる段階になると、運用の工夫だけでは構造的な限界を超えられません。そこで解決策となるのがPIMです。

商品点数が多い企業こそ実感できる!PIM導入5つのメリット


では、具体的にPIMを導入するとどのようなメリットがあるのでしょうか。特に商品点数の多い企業が実感しやすい5つのポイントを、導入企業の実例とあわせてご紹介します。

PIM導入で実現する5つの価値
PIM導入で実現する5つの価値

1. 圧倒的な業務効率化とコスト削減

PIM導入の最も分かりやすいメリットは、商品情報に関わる作業時間の削減です。Excel管理では、次のような作業に多くの時間が費やされています。

  • 仕様変更に伴う、複数ファイルへの修正作業
  • 情報の整合性を確認するためのダブルチェック
  • 各所からの問い合わせ対応

PIMなら、商品の価格やスペックが変更になっても、PIM上で一度修正するだけで、連携するECサイト、基幹システム、取引先向けデータなどに正しい情報を展開できます。実際に林純薬工業株式会社様では、PIM導入により定期業務の作業時間をステータス更新で約67%、安全データシート更新で約60%削減しています。担当者は単純作業から解放され、商品ページの改善や販促企画の立案など、付加価値の高い業務に集中できるようになります。

2. 商品情報の品質向上とブランド価値の維持

「Aのサイトでは1,200円なのに、Bのモールでは1,000円になっている」「商品のサイズ表記がチャネルによって違う」。こうした情報の不整合は、顧客の混乱を招き、購買意欲を削ぐだけでなく、企業のブランドイメージを大きく損ないます。

PIMを導入すると、「正しい情報はここにある」という唯一の情報源(シングルソース)を確立できます。承認ワークフローや変更履歴の機能を備えた製品であれば、誰が・いつ・どこを変更したかを追跡でき、誤った情報が公開される前に食い止められます。商品点数が多いほど人手による全件チェックは現実的でなくなるため、仕組みで品質を担保する価値は大きくなります。

3. 迅速なマーケティング施策と販売機会の最大化

ビジネスのスピードが加速する現代において、「Time to Market(市場投入までの時間)」の短縮は売上を左右する重要な要素です。情報登録の遅れで発売日に販売開始できなければ、その間の売上はそのまま機会損失になります。

PIMを導入すれば、新商品の情報をシステムに登録するだけで、各販売チャネルへの展開準備が迅速に整います。期間限定のキャンペーンやセール情報の反映もスピーディーに行えるため、機動的なマーケティング施策の実行が可能です。自社ECサイト、各種ECモール、SNS、実店舗など、複数のチャネルへ同時に最適な形で情報を配信する「オムニチャネル戦略」を推進する上でも、PIMは不可欠な基盤となります。

4. 取引先に合わせた商品マスタ変換の自動化

メーカーや卸売業では、「A社にはこのCSV形式で」「B社のECモールにはこの項目順で」といった、取引先ごとのフォーマット指定が避けられません。商品点数と取引先数が多いほど、この変換作業は膨大な工数とミスの温床になります。

PIMの商品項目マッピング機能を使えば、事前の設定だけで、自社の商品マスタを取引先ごとのフォーマットに自動変換してデータを受け渡しできます。株式会社エムディーエス様では、ExcelとVBAで属人化していた得意先向けデータ作成をこの機能に置き換え、複雑なプログラム知識がなくても誰でもデータを作成できる体制を実現し、データ提供作業の時間短縮と残業削減につなげています。

5. 属人化の解消と組織的な情報資産活用

「商品情報のことは、あの人にしか分からない」。このような属人化した状態は、担当者の異動や退職で業務が止まりかねない、組織にとっての大きなリスクです。

PIMは、商品情報を個人のPCや特定部署の共有フォルダから、全社共通のプラットフォームへと移管します。アクセス権限を適切に設定することで、必要な人が必要な時に、常に最新の正しい情報へアクセスできる環境を構築できます。アシックスジャパン株式会社様では、導入後に営業職を含む約80人が正確な商品情報へ直接アクセスできるようになり、情報を探す無駄な時間が削減されました。変更履歴も自動で記録されるため管理の透明性が高まり、商品情報は「個人の持ち物」から、分析・再利用できる企業の「情報資産」へと昇華されます。

商品点数が多い企業のPIM選び、6つのチェックポイント


PIM導入のメリットを最大化するには、自社の規模と業務に合った製品選びが欠かせません。特に取り扱い商品点数の多い企業は、次の6つの観点を確認しましょう。

チェック項目確認ポイント
処理性能将来の増加分も含めた自社のSKU数で、検索や一括更新が快適に動作するか。数十万〜数百万SKUではレスポンスの差が業務効率に直結します。
料金体系ユーザー数に応じた課金(ID課金)か定額制か。オプション料金の有無。利用者を増やすほど費用が膨らむ体系は、全社活用の妨げになります。
取引先との連携取引先やECモールごとのフォーマットへの変換機能があるか。データの受け取り・提供の双方向に対応しているか。
操作性ITに不慣れな現場のメンバーでも、マニュアルなしで直感的に使えるか。無料トライアルで実際に確認するのが確実です。
セキュリティ2要素認証・SSO・IPアドレス制限などの認証機能、通信と保存データの暗号化、バックアップ体制、運営会社の認証(ISO/IEC 27001等)。
サポート体制導入時の初期設定支援や、導入後の業務活用提案まで伴走してくれるか。
商品点数が多い企業のPIM選定チェックリスト

カタログスペックだけでは自社業務との相性まで判断できないため、無料トライアルを提供しているサービスで、実際の商品データを使って検証することをおすすめします。

まとめ


取り扱い商品点数の多い企業にとって、Excelによる商品情報管理は、属人化・ヒューマンエラー・情報遅延の温床となり、事業成長のボトルネックになりかねません。PIMを導入することで、

  • 商品情報の一元管理で業務効率を大幅に高め、コストを削減する
  • 情報品質を高め、ブランド価値を向上させる
  • 市場投入スピードを上げ、販売機会を最大化する
  • 商品マスタの変換作業を自動化し、ミスを削減する
  • 属人化を解消し、情報を企業の資産に変える

といった、数多くのメリットを得ることができます。実際に導入企業では、定期業務の作業時間を最大約67%削減(林純薬工業株式会社様)、6人がかりだった統合作業の大幅効率化(アシックスジャパン株式会社様)といった成果が生まれています。
特に、初期投資を抑えて迅速に導入でき、常に最新の機能を利用できるクラウド型のPIMシステムは、変化の速い現代のビジネス環境に最適な選択肢と言えるでしょう。

(株)エルテックスが提供しているPIM


株式会社エルテックスでは、AIを搭載したクラウド型の商品情報管理システム(PIM)「HANABI Data(ハナビデータ)」をご提供しています。取り扱い商品点数の多い企業に特に評価されているポイントは、次の4つです。

  • 大量SKUでも快適な処理性能:株式会社エムディーエス様では、約100万SKUの商品データでも快適に検索・一括更新できる処理能力が導入の決め手の一つになりました。
  • 取引先フォーマットへの自動変換:商品項目マッピングを設定すれば、取引先やECサイトごとのフォーマットに自動変換して双方向でデータ連携できます。AIがマッピング候補をスコア付きで提示する支援機能も搭載しています。
  • ユーザー数無制限の定額制:ID課金ではないため、利用者が増えても追加費用は発生しません。オプション料金やプランによる機能制限もなく、全社での商品情報活用に適しています。
  • AIによる商品情報の校正・生成:キャッチコピーや商品説明の生成、誤字脱字の校正をAIが支援し、担当者の負担を削減します。

HANABI Dataは30日間の無料トライアルで、実際の商品データを使ってお試しいただけます。初期設定はTeamsを使った無料のオンライン個別相談でサポートしますので、PIMの導入が初めての方もお気軽にお申し込みください。Excel管理に限界を感じているご担当者様は、ぜひ一度チェックしてみてください。

AIを搭載した商品情報管理サービス HANABI Data