PIM導入前に知っておくべき!ベンダー選びの7つのチェックポイント

PIM導入前に知っておくべき!ベンダー選びの7つのチェックポイント

PIM(Product Information Management:商品情報管理)システムの導入を決めたものの、ベンダーや製品が多すぎて、何を基準に比較すればよいか分からない――。そんなお悩みはありませんか。PIMは商品情報を扱う業務全体の土台となるシステムであり、一度導入すると簡単には入れ替えられません。だからこそ、選定段階での見極めが導入の成否を分けます。
本コラムでは、クラウド型PIM「HANABI Data」を開発・提供する株式会社エルテックスが、導入企業の現場から見えてきた「ベンダー選びの7つのチェックポイント」を、具体的な確認項目や質問例とあわせて解説します。

PIMのチェックポイント

1. 自社のビジネスニーズとの適合度


PIMベンダー選びで最初に確認すべきは、機能の多さや知名度ではなく「自社の課題を解決できるか」です。PIMと一口に言っても、得意分野はベンダーごとに異なります。

そのため、比較を始める前に自社の課題を棚卸しし、「PIMで何を解決したいのか」を言語化しておくことが欠かせません。当社が導入企業からよく伺う課題には、次のようなものがあります。

  • 部署や担当者ごとにバラバラのExcelで商品情報を管理しており、最新版がどれか分からない
  • 商品マスタ業務が特定の担当者に集中し、属人化している
  • 取引先ごとに異なるフォーマットへの変換を手作業で行い、ミスや残業が発生している
  • ECサイト・カタログ・店舗など、チャネルごとに商品情報がバラつく

実際、アシックスジャパン株式会社様では、約100人が作成する商品データがExcelで各所に散在し、6人の専門チームが手作業でつなぎ合わせる状態が課題でした。同社は解決したい課題を「取引先ごとのフォーマット変換の自動化」と明確にしたうえでシステムを選定し、導入後は営業職を含む約80人が正確な商品情報にアクセスできる体制を実現しています。

ベンダーへの質問例:「当社と同じ業種・同じデータ規模での導入実績はありますか?」

2. 外部システムとの連携性(API・フォーマット変換)


PIMは単体で完結するシステムではありません。基幹システム(ERP)やECサイト、取引先とつながって初めて本来の価値を発揮します。連携性は次の観点で確認しましょう。

  • 商品情報のインポート/エクスポート用APIが用意されているか
  • Excel/CSVなどファイルベースの入出力にも対応しているか
  • 取引先やECサイトごとのフォーマットに変換してデータを受け渡しできるか
  • 個別カスタマイズや連携開発の相談に応じてもらえるか

日本企業では独自開発の基幹システムを利用しているケースが多く、APIの使いやすさに加えて、ベンダーの対応の柔軟性も重要になります。文具・雑貨卸の株式会社エムディーエス様は、API連携への対応と今後の開発ロードマップが提示されたことを、ベンダー選定の決め手のひとつに挙げています。

ベンダーへの質問例:「基幹システムからの商品情報の取り込みと、取引先へのデータ提供は、それぞれどのような方法に対応していますか?」

3. 拡張性:データ量・利用者数の増加に耐えられるか


PIMは長く使う基盤システムです。現在のニーズだけでなく、3〜5年後の事業規模を想定して「データ量」「利用者数」「チャネル・取引先数」の3方向の拡張性を確認しましょう。

  • 商品点数(SKU)が増えても、検索や一括更新のレスポンスが維持されるか
  • 利用ユーザーを増やしたときに追加コストが発生しないか
  • 販売チャネルや取引先の追加に柔軟に対応できるか

大量データの処理性能は、カタログスペックだけでは判断できません。株式会社エムディーエス様は、基幹システム刷新後に約100万SKUの検索レスポンスが低下したことを機にPIMを検討し、「100万点の商品データでも快適に動作する処理能力」を確認して選定しました。トライアル環境で自社の実データを使って検証できるベンダーであれば、この確認が容易になります。

また、システム自体の進化も広い意味での拡張性です。オンプレミス型PIMではバージョンアップのたびに費用や作業が発生しがちですが、クラウド型PIMは自動アップデートで新機能が継続的に追加されます。開発ロードマップが公開されているかどうかも比較材料になります。

4. データ品質を維持する管理機能


PIMの本質的な価値は、正しい商品情報を「保ち続けられる」ことにあります。登録時の機能だけでなく、更新・承認・履歴管理の仕組みまで確認することが重要です。

  • ワークフロー機能:登録・更新・削除を承認してから反映できるか
  • 変更履歴:「いつ・誰が・どこを変えたか」を商品単位で追跡できるか
  • 項目設定の柔軟性:必須/任意、データ型、文字数などを自社ルールに合わせて設定できるか
  • コード管理:販売ステータスなどの選択値を全社で統一できるか

化学薬品メーカーの林純薬工業株式会社様では、部署ごとに独自ルールのExcel管理が続いた結果、同一製品でも記載内容が異なる事態が頻発していました。PIM導入により申請から承認・マスタ反映までを一元化し、定期業務の作業時間をステータス更新で約67%、安全データシートの更新で約60%削減しています。

なお、最近ではAIによる商品情報の校正・生成機能を備えるPIMも登場しています。キャッチコピーの生成や誤字脱字・表記ゆれの削減に有効なため、担当者の入力負荷が課題の企業は対応状況を確認してみましょう。

5. サポート体制と伴走力


特に初めてPIMを導入する場合、機能そのもの以上に「ベンダーがどこまで伴走してくれるか」が定着を左右します。次の観点で確認しましょう。

  • 問い合わせへの回答スピードと対応時間帯
  • 商品項目の設計など、初期設定の支援があるか
  • 自社の業務を理解したうえで活用方法を提案してくれるか
  • マニュアルを読み込まなくても現場の担当者が使える操作性か

サポート品質は資料からは見えにくいため、導入企業の評価が参考になります。アシックスジャパン様の担当者は、HANABI Dataに関して、導入後のサポートを「対応がスピーディで、待たされたことがない」と評価しています。また、商談やトライアル段階での対応スピードも、導入後のサポート品質を推し量る有力な材料です。

6. 費用対効果と価格モデル(TCO)


見積書の月額料金だけで比較するのは危険です。導入から運用までにかかる総所有コスト(TCO)で比較し、特に「何をすると追加費用が発生するか」を確認しましょう。

費用項目確認すべきこと
初期費用初期設定・データ移行・カスタマイズの範囲と金額
月額費用商品点数・データ容量・取引先数の上限と超過時の扱い
ユーザー課金利用者を増やすと追加費用が発生するか(ID課金か定額か)
オプション費用機能追加やセキュリティ設定などで別料金が発生しないか

クラウド型PIMのなかには、ユーザー数に応じて課金されるID課金型のサービスもあります。全社で使うほど費用が膨らむ体系では、「コストを抑えるために利用者を絞る」という本末転倒が起こりがちです。エムディーエス様は、ID課金ではない定額制で全社員150人が利用できることを選定の決め手のひとつに挙げています。

7. セキュリティとBCP対策


商品情報には未発表の新商品や取引条件に関わる情報も含まれるため、セキュリティは必須の確認項目です。機能面に加えて、障害・災害時のデータ保全(BCP)とベンダー自身の管理体制まで確認しましょう。

  • 通信・保存データの暗号化
  • 2要素認証・IPアドレス制限・SSOなどの認証機能
  • 権限管理とアクセスログ(いつ・誰が・何を操作したか)
  • バックアップの頻度と保存先(拠点が分散されているか)
  • ベンダーのISO/IEC 27001(ISMS)など第三者認証の取得状況

林純薬工業様がPIMを検討した背景には、単一サーバーでの製品マスタ管理に対する「サーバー障害でマスタが一度に失われかねない」というBCPリスクへの危機感もありました。クラウド型PIMは複数拠点へのデータ保存でこのリスクを軽減できますが、バックアップ体制はサービスごとに異なるため、必ず個別に確認してください。

ベンダーへの質問例:「データはどの拠点に保存され、バックアップは何世代・どの頻度で取得されますか?」

まとめ:チェックリストと実データ検証でベンダーを見極める


最後に、PIMベンダー選びの7つのチェックポイントを整理します。

  1. 適合度:「PIMで何を解決したいか」を先に言語化する
  2. 連携性:API・ファイル連携・フォーマット変換の対応範囲
  3. 拡張性:3〜5年後のSKU数・利用者数でも耐えられるか
  4. データ品質:ワークフロー・変更履歴・項目設定の柔軟性
  5. サポート:回答スピードと初期設定の伴走支援
  6. 費用:TCOで比較し、追加課金の条件を確認する
  7. セキュリティ:認証機能・バックアップ体制・第三者認証

PIMは長く使う業務基盤です。資料上の機能比較だけで決めず、無料トライアルなどを活用して、自社の実データ・実業務に当てはめて検証することをおすすめします。

(株)エルテックスが提供する商品情報管理システム「HANABI Data」


当社エルテックスが提供するクラウド型PIM「HANABI Data」は、本コラムの7つのチェックポイントに沿ってご確認いただけるサービスです。特に次の点を強みとしています。

  • 取引先連携:取引先やECサイトのフォーマットへ双方向で商品マスタを変換。Import/Export APIによる外部システム連携にも対応
  • 料金体系:ユーザー数無制限・オプション料金なしの定額制(月額5万円からのプラン。詳細は公式サイトをご覧ください)
  • セキュリティ:ISO/IEC 27001取得企業による運営、2要素認証を標準搭載、データは東日本・西日本の複数拠点に保存(詳細はセキュリティページ
  • 導入実績:本コラムでご紹介したアシックスジャパン様・林純薬工業様・エムディーエス様の導入事例を公開中

HANABI Dataは30日間の無料トライアルで、自社の実際の商品データを使って今回のチェックポイントを検証していただけます。初期設定はTeamsを使った無料のオンライン個別相談でサポートしますので、比較検討を始めたばかりの方もお気軽にお申し込みください。

AIを搭載した商品情報管理サービス HANABI Data