近年、EC市場の拡大やオムニチャネル戦略の浸透に伴い、商品情報管理(Product Information Management/PIM)システムの重要性が高まっています。PIMは商品データを一元管理し、複数のチャネルに一貫した情報を配信することで、業務効率化やカスタマーエクスペリエンスの向上に寄与します。
しかし、多くの企業がPIMベンダー選定の段階で困難に直面しています。機能や価格だけでなく、自社のビジネスニーズに合ったシステムを選ぶことが成功の鍵となります。本コラムでは、PIM導入を検討している企業が押さえておくべき7つのチェックポイントをご紹介します。

1. 自社のビジネスニーズとの適合度
PIMシステム選びで最も重要なのは、自社の具体的な課題やビジネス目標に合致しているかどうかです。例えば、下記が挙げられます。
- 多数のSKUを管理している小売業であれば、大量データの効率的な管理機能
- グローバル展開している企業なら、多言語対応
- 取引先と商品マスタをやり取りしている企業であれば、商品マスタの変換機能
導入前に、「なぜPIMが必要なのか」「どの業務プロセスを改善したいのか」を明確にし、それに合ったソリューションを選びましょう。
2. 外部システムとの連携
PIMはECサイト、ERP、CRMなど、外部システムと連携すると、大きな効果が得られます。検討すべきポイントは以下のとおりです。
- APIが用意されているか
- データ同期の方法と頻度
- カスタム連携の開発難易度
日本では独自開発したシステムを使用しているケースが多いため、使いやすいAPIを持つベンダーを選ぶことが重要です。
3. 拡張性
ビジネスの成長に合わせてシステムも拡張できるかどうかは、長期的な投資対効果に直結します。
- 取扱商品数の増加に対応できるか
- 新しい販売チャネル追加への柔軟性
- システム処理速度(特に大量データ処理時)
- 将来的な機能拡張の可能性
現在のニーズだけでなく、3〜5年後の事業展開を見据えたシステム選定が理想的です。
4. データ品質管理機能
PIMの本質的な価値は「高品質な商品情報の維持」にあります。以下の機能は必須と言えるでしょう。
- ワークフロー機能
- 必須項目・推奨項目の管理
- 画像・メディア品質の管理
- バージョン管理・変更履歴
特に複数部門でデータ入力を行う場合、品質管理機能の充実度がワークフロー効率化に大きく影響します。
5. サポートの質と体制
どんなに優れたシステムでも、適切に運用されなければ価値を発揮できません。ベンダーの提供するサポート体制も重要な判断材料です。
- サポートの対応時間
- サポートの迅速さ
- サポート担当者の業務・システムの理解度
- サポート体制
- マニュアルの充実度
特に初めてPIMを導入する企業では、技術面だけでなく運用ノウハウも含めたサポートが成功の鍵となります。
6. 費用対効果と価格モデル
PIM導入はコスト面でも大きな投資となります。総所有コスト(TCO)を正確に把握することが重要です。
- 初期導入費用(ライセンス、カスタマイズ、データ移行)
- ランニングコスト(月額費用、オプション費用、サポート費用)
- カスタマイズやデータ容量拡張時の費用体系
クラウドサービスの場合、ユーザー数やIPアドレス制限数を増やすとオプション料金が発生するケースがあるため、注意が必要です。
7. セキュリティ
商品情報には企業の機密情報も含まれるため、セキュリティ対策は必須条件です。
- データの暗号化
- IPアドレス制限
- ログイン時の2要素認証
- 権限制御
- セキュリティテストの実施有無
- バックアップと災害復旧対策
サーバーのハードウェア障害が発生した場合、どのような手順で復旧するのか、復旧に要する時間はどのくらいかを事前に確認しておくことをおすすめします。
まとめ
PIMベンダー選びは、単なる機能比較ではなく、自社のビジネスニーズとの適合性、外部システムとの連携、将来の拡張性、データ品質管理能力、サポート体制、コスト構造、そしてセキュリティ対応など、多角的な視点での評価が必要です。
最適なPIMソリューションの導入により、商品情報の一元管理が実現し、部門間のサイロ化解消、市場投入時間の短縮、カスタマーエクスペリエンスの向上など、多くのビジネスメリットが期待できます。慎重なベンダー選定を行い、デジタルコマース時代の競争力強化につなげていきましょう。
(株)エルテックスが提供している商品情報管理システム
株式会社エルテックスでは、「HANABI Data」というPIMをご提供しています。
本コラムに記載している7つのチェックポイントをもとにチェックしてみてください。
